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サイフォン式コーヒーとは?

コーヒーの抽出方法の中でも、ひと際レトロな雰囲気を醸し出す「サイフォン式コーヒー」。ここでは、サイフォンの仕組みや歴史、魅力などをご紹介します。

サイフォン
出典: HARIO

コーヒーを淹れるといっても言っても、そこにはさまざまな抽出方法があり、それぞれに違った魅力ややりがいがあります。今回は、その中でもひと際レトロな雰囲気を醸し出す「サイフォン式コーヒー」をご紹介いたします。

 

サイフォン式コーヒーの仕組み

サイフォン 使い方

サイフォンの抽出原理は、フラスコ内の水を沸騰させることで空気を膨張させ、上部のロートへお湯が押し上げられることで、粉とお湯が混ざりコーヒーが抽出される、蒸気圧の差を利用した「真空濾過方式」と呼ばれる抽出方法です。
一度吸いあがったお湯が、蒸気圧の変化で下部のフラスコに吸い出される際に、コーヒーのアロマやフレーバーを多く含むコーヒーオイルが引き出され、コーヒー液中に広がることでまろやかさと香り高さが際立ちます。

 

サイフォン式コーヒーの歴史

サイフォン

サイフォンの正確な起源は分かっておらず、一説では19世紀初めにヨーロッパで開発されたといわれています。1830~40年代にドイツ・イギリス・フランスなどで広まり、1841年にフランスのヴァシュー夫人によって、現在とほぼ変わらない形のサイフォンが作られました。
20世紀に入ってからは、アメリカで「新しい吸引式コーヒー抽出器具」として広く普及し始め、耐熱ガラス製のものが製造されてからは、さまざまなブランドで取り扱われるようになりました。
日本では、大正14年に現在の珈琲サイフォン株式会社が商品名「河野式サイフオン」として販売をはじめ、昭和2年に日本初のサイフォンの実演販売を行ったのをきっかけに、サイフォン式コーヒーは日本中に広まっていきました。
ちなみにこの当時のサイフォンの値段は、1台1円80銭でした。これを現在の価値に置き換えると、その額なんと6万円超…。当時の教員の初任給が5円50銭くらい(現在の20万円ほどの価値)だと考えれば、なかなかに高級品だったことがわかりますね。

 

サイフォン式コーヒーの魅力

サイフォン

冒頭でも少しお話ししましたが、とにかくレトロな雰囲気を感じさせるモダンなデザイン。科学の原理を利用して、見る人を惹きつけるその抽出プロセス。ガラス越しに見えるコーヒーが完成するまでの過程が、まるで自分が喫茶店のマスターになったかのような、また、ワクワクしながら科学の実験に心躍る、そんな子どもごころを思い出させてくれるかもしれません。
しかしながら、サイフォン式コーヒーの魅力はそれだけではありません。抽出の見栄えもさることながら、コーヒーの出来栄えも他では味わえない素晴らしいものとなっています。
高温短時間抽出によって引き出されるアロマやフレーバー、ほのかにねっとりとしたやわらかい口当たり、独特の甘く豊かな香りはサイフォンでしか出すことのできないものです。
また、加熱しながらの抽出なので高温の保たれたコーヒーができ、高温から低温までの味・香りの変化を楽しめるのも魅力のひとつです。
コーヒーが熱いときは立ち上がる香りを、あとはゆっくりと味の変化を楽しむ、というのもひとつの味わい方かもしれませんね。

 

まとめ

サイフォン昭和初期から日本のコーヒーを支えてきた「サイフォン式コーヒー」も、今ではかつてほど見られなくなってきています。それでも、アルコールランプの淡い火、フラスコの中で響く心地よい沸騰音、そんな懐かしい雰囲気が漂う喫茶店を思い出す方は多いでしょう。
ぜひこの機会に、あの頃の思い出の一杯を、今度はご自身の手で淹れてみるのはいかがでしょうか。

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